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ピータンってどんな食材?気になる栄養素や食べ方をご紹介!

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中華料理のお店で食べられる「ピータン」。名前は聞いたことがあるものの、どのような食材や食べ方があるのか気になる方は多いですよね。

本記事では、ピータンがどのような食材であるか、類似の食材と比較しながらピータンの特性についてご紹介します。

また毎日の食事への取り入れ方についても解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。

ピータンとはアヒルの卵のこと

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ピータンは、独特な製法により作られるアヒルの卵のことです。ピータンは塩と木炭、そのほかの天然素材を混合した粘土でアヒルの卵を覆い、数週間から数ヶ月間発酵させて製造されます。中国料理では古くから珍重されており、濃厚な黄身の味わいが特徴です。

中国では明の時代にピータンが食べ始められたといわれています。元々はアヒルの卵を灰の中に置き忘れ、およそ2ヶ月後に発見された際に卵が熟成されたという偶然から生まれた食品です。

中国や台湾などではスーパーやコンビニでも手軽に購入できるソウルフードとなっています。日本では中華料理専門店などで購入ができます。

ピータンは栄養価が高く独特な風味を持っており、好みが分かれるでしょう。栄養面に関してとくにアヒルの卵は、鶏卵と比較しても栄養素が豊富でタンパク質やビタミン、ミネラルなどの体に必要な栄養素が含まれています。

ピータンはさらに長期間熟成させるため、発酵による追加の健康効果が期待できるでしょう。さらに発酵食品となっているので長期的に保存ができるのもうれしいポイントですね。

好みの分かれるピータンを初めて食べる際にはまず少量から食べ始め、徐々に慣れながら味わうのがおすすめです。

また、さまざまな料理に応用可能でお粥やサラダ、前菜としても楽しめます。匂いが気になる方は殻を剥いて室温に放置しておくか、冷蔵庫で冷やすと匂いが軽減されるといわれているので、ぜひ試してみてください。

ピータン以外の食べ物

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ピータン以外にもアヒルの卵の食品にはさまざまな種類があります。ピータンと同じくアジアの伝統的な食文化の中で独特な位置を占めており、それぞれが異なる製法や文化的背景を持っているのが特徴です。

ここではそのようなピータンと似たほかの食材として以下の3つをご紹介します。  

  • シエンタン 
  • ソウタン
  • チャーダン 

では、順番に解説します。

シエンタン

鹹蛋(シエンタン)は東アジアに広く愛されている伝統的な食品で、とくにその保存方法が独特です。この食品はアヒルの卵を塩水に漬けることにより作られ、しばしば「塩漬け卵」としても知られています。

この塩漬けのプロセスでは、卵は数週間から数ヶ月間塩水に浸され、その間に独特の風味と食感が生まれます。塩分が卵に深く浸透し、卵白は固まり、黄身はクリーミーで濃厚な味わいへと変化するのが特徴です。

シエンタンは塩分が強いため、その塩気を生かし調味料として使われることもあります。

一方で、ピータンは発酵を利用した製法で作られるため、その風味や食感はシエンタンとはまったく異なります。ピータンは見た目が非常に特徴的で、卵の白身部分が透明な黒色に変化し、黄身はやわらかく、濃厚なグレーカラーです。

ソウタン

糟蛋(ソウタン)は、アヒルの卵を酒粕に漬けて発酵させて製造される、中国の伝統的な食品です。この製法により、卵が酒粕の甘みと複雑な香りを吸収し、特有の味わいを持つようになります。この風味は、日本の粕漬けに似ており、さまざまな料理に利用されています。

一方で、ピータンはアヒルの卵を塩や木炭、灰と混ぜた粘土で包み長期間発酵させて作られるのがポイント。この過程で卵白は透明で黒いゼリー状に変わり、アンモニアのような独特の香りを帯びるようになります。

チャーダン

茶蛋(チャーダン)は、独特の製法で知られる中国の伝統的な食品で、とくにその香りと風味が特徴です。茶蛋は、ウーロン茶やプーアル茶のような中国茶で煮て作られます。

半日ごとに煮込んだり冷ましたりを3日間繰り返して完成させるのが特徴です。お茶の葉を使用するので、卵には独特の香ばしい香りが染み込みます。

この過程を経てお茶の豊かな風味を卵に移し、独特の味わいを生み出すのがポイント。茶蛋はその香ばしさから、よく朝食や軽食として好んで食べられています。

対して、ピータンはその独特の風味から、お粥やサラダのアクセントとして利用されることが一般的で、好みが分かれる食材といえるでしょう。

ピータンに含まれる栄養素

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ピータンはその独特な製法により、多くの栄養素を豊富に含んでいます。まず、タンパク質が豊富に含まれており、100gあたりおよそ13.7gのタンパク質が含まれています。これにより、筋肉の維持や修復に役立ち、肌や髪の健康の維持が期待できるでしょう。

また、ピータンには鉄分も豊富です。100gあたり約3mgの鉄分が含まれており、血液中のヘモグロビンを生成して酸素を全身に運ぶ役割を果たします。さらに疲労回復や免疫機能の強化にも効果的です。またマグネシウムも重要な栄養素の1つとなっています。

ピータンには100gあたり約6mgのマグネシウムが含まれており、筋肉や神経の機能を正常に保つために必要な成分です。血糖値の調整やエネルギー産生にも関与しています。さらに、ピータンはビタミン類も豊富です。

とくにビタミンAやビタミンB12が多く含まれており、ビタミンAは視力の維持や免疫機能の向上に役立ちます。

ビタミンB12は、神経機能の正常化や赤血球の生成をサポートする重要な栄養素です。これらの栄養素が組み合わさることで、ピータンは非常に栄養価の高い食品となり、健康に多くの利益をもたらします。

ピータンを食べすぎるとどうなる?

ピータンにはさまざまな栄養素が含まれており、健康に良い影響を与える食品です。しかし、食べ過ぎには注意が必要です。とくに伝統的な製法で作られたピータンには鉛が含まれている可能性も高く、大量に摂取すると鉛中毒のリスクが高まります。

鉛中毒は神経系や内臓に悪影響を与える可能性があり、とくに子どもや妊婦に対して深刻な影響を及ぼすこともあるため注意が必要です。

さらに、ピータンは高カロリーで脂質も多く含まれているため、過剰摂取は肥満や生活習慣病のリスクを高める可能性があるのです。ピータン100gあたりには214kcalが含まれており、脂質は16.5gにも達します。

これにより、食事のバランスが偏りやすくなるため、適量を守ることが大切です。また、ピータンにはビタミンA、ビタミンB12、鉄分などの栄養素が豊富に含まれています。

これらの栄養素は健康維持に役立ちますが、過剰摂取は体内のバランスを崩す原因にもなります。たとえば、ビタミンAの過剰摂取は肝臓に負担をかけてしまいます​。そのため、ピータンの健康効果を最大限に引き出すためには、適量の摂取を心がけていきましょう。

ピータンのおすすめ調理法

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ピータンは食べる際にはまず卵の殻についている粘土などを洗い落とします。殻を向いてからカットし、そのまま10分〜15分ほど置いておくと気になる匂いなどが薄まり食べやすくなりますよ。そのままはもちろん、サラダに加えるなどさまざまなアレンジができます。

ここでは、ピータンのおすすめ調理法についてご紹介します。今回紹介する調理法は、以下の3つです。

  • お粥に入れる
  • 豆腐に添える
  • サラダに和える

これらの調理法を取り入れることで、日々の食卓に新しいアクセントが加わるので順番に解説します。

お粥に入れる

まずは、ピータンをお粥に入れる調理法からご紹介しましょう。ピータンはそのままでも美味しいですが、お粥に加えるとより豊かな風味を楽しめます。お粥にピータンを混ぜ入れるときは、煮込みすぎないよう注意してください。

適度に温めるだけで、ピータンの味がしっかりとお粥に移り、風味が増します。さらに、干し貝柱やごま油を加えると、味わいがいっそう深くなりますよ。青梗菜やザーサイなどの野菜をトッピングすると、見た目にも鮮やかで栄養バランスの取れた一品に仕上がります。

豆腐に添える

次は、豆腐に添える調理法をご紹介します。ピータンと豆腐の組み合わせは、シンプルでありながら非常に風味豊かな味わいとなるのが特徴です。

まず、絹ごし豆腐を用意し、しっかりと水切りを行います。その上に、細かく切り分けたピータンをのせ、少量の塩とごま油を加えて味を引き締めます。

ピータンの深い味わいと豆腐のなめらかな食感が絶妙に調和し、箸が進む一品になりますよ。さらに、ねぎのみじん切りをトッピングすれば、さっぱりとした風味が加わります。ピータンの特有の風味を生かしつつ、家庭でも簡単にできるのでおすすめです。

サラダに和える

ピータンを用いたサラダも変わった風味や味わいを楽しめますよ。まず、ピータンを細かく刻みます。次に新鮮な野菜、たとえばルッコラやトマト、さらにはきゅうりを加えてこれらをよく洗ってカットします。

ドレッシングはオリーブオイル、レモン汁、少しの塩と胡椒でシンプルに仕上げることで、ピータンの風味を引き立ててくれるでしょう。ピータンのクリーミーな食感と野菜のシャキシャキ感が絶妙にマッチするので夕食の副菜にもぴったりです。

また、ドレッシングに少量の醤油を加えると、アジアンテイストの味わいになり、さらに食欲をそそる一品に仕上がります。サラダにはナッツや種をトッピングとして加えると、食感のアクセントとしても効果的でしょう。

まとめ

本記事ではピータンの取り入れ方として、日常の料理におけるいくつかのおすすめのレシピや、それぞれの料理法によってピータンの味わいがどのように変化するかを解説してきました。

栄養豊富なピータンですが、食べすぎてしまうと場合の体に影響を及ぼす可能性があるので注意しましょう。ぜひ食卓にピータンを取り入れてみてくださいね。

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