いぶりがっこってどんな食材?味の特徴やおすすめの食べ方をご紹介!
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こりこりとした食感とスモーキーな香りで話題のいぶりがっこ。食べてみたいけれど、どのような食べ方があるんだろうと気になっている方も多いでしょう。
本記事では、いぶりがっこがどのような食材なのか、また味の特徴や栄養成分、おすすめの食べ方などをわかりやすくご紹介します。おすすめの食材なのでぜひ参考にしてくださいね。
いぶりがっことは
居酒屋メニューとしても有名となっている「いぶりがっこ」。こりこりとした食感とスモーキーな香りで人気の漬物の一つです。いぶりがっことは、秋田県の代表的な郷土料理で、燻製にしたたくあん漬けのことで、現在は秋田県のみならず全国各地で作られています。
いぶりがっこの由来は、冬の間、漬物として使う干し大根が凍ってしまうのを防ぐために囲戸裏上で吊るして燻して作られ、いぶり(燻製)がっこ(漬物)と呼ばれるようになりました。
いぶりがっことたくあんの違いは、「燻している」という点です。干し大根を燻すことによってたくあんなどの普通の漬物とは異なる風味を楽しめるでしょう。
いぶりがっこの作り方
いぶりがっこは「燻し小屋」といういぶりがっこ専用の囲炉裏で作られるのが特徴です。作り方は、まず水洗いした大根を8〜10本ずつ紐で編み込みながら繋いでいきます。
繋いでいった大根を燻し小屋の天井に吊るし、その下で丸太を焼きます。燻す工程では、使用する薪(ナラ・桜・ケヤキ・りんごなど)によって風味が変わりますよ。
燻された大根は煙で茶色くなり、水分も抜けシワシワの状態になります。最後に米ぬか、塩、ザラメなどを調味したものに2〜3か月漬け込んだら完成です。ご家庭でも、たくあんとキャンプ用のスモークチップとザラメを使って作れますよ。
たくあんとは異なる
たくあんは干した大根を糠床で漬けた日本発祥の漬物です。いぶりがっことのおおまかな違いは「燻しているか」です。たくあんは天日干しした大根を塩、昆布などを含めた米ぬかに漬け込み熟成発酵させます。
たくあんは長時間漬け込むと黄褐色に変化するのが特徴です。一方でいぶりがっこは燻し小屋で薪からの煙で燻し、米ぬかや砂糖、塩などで調味した液に漬け込んで作られます。
いぶりがっこの栄養と豊富に含まれる成分
いぶりがっこに含まれる栄養素は以下の表の通りです。
成分名 | 含有量 |
---|---|
カロリー | 76kcal |
炭水化物 | 21.0g |
タンパク質 | 1.1g |
脂質 | 0.3g |
食物繊維 | 7.1g |
いぶりがっこは体に嬉しいさまざまな栄養素を豊富に含んでいます。ここでは、それらの栄養素の特徴や効果について解説します。
天然アミノ酸GABA
いぶりがっこには天然アミノ酸GABAが含まれています。GABAは、天然アミノ酸の一種で、主に脳や脊髄で「抑制性の神経伝達物質」として、ノルアドレナリンの分泌を抑え血圧上昇の抑制や、認知機能改善に役だったりします。また興奮を鎮めたり、リラックスしたりでき、精神安定効果や睡眠の質向上の改善をするのもポイント。
GABAが含まれている主な食材は、いぶりがっこのような漬物類のほかに、発芽玄米や玄米といった穀物やじゃがいも、とまと大豆などの野菜があります。ほかにも果物やキムチ、納豆やヨーグルトなどの発酵食品、精米してもGABA成分を残した「GABAライス」などにも多く含まれています。
さらにGABAには、「ヒアルロン酸」「コラーゲン」「エラスチン」の生成を促進する働きがあり、美容と健康の維持には嬉しい効果が期待できるでしょう。
GABAはもともと体内で十分な量を作っていますが、疲労や強いストレスにさらされると、緩和するため大量に消耗してしまうため、不足傾向に陥ります。
すると興奮性の高い神経伝達物質が過剰に分泌されてリラックスできない状態になり、緊張状態が起こってしまう可能性もあります。GABAの成分が豊富に入っているいぶりがっこは、積極的に食べたい食品のひとつですね。
食物繊維
いぶりがっこは食物繊維を多く含んでいます。食物繊維は、小腸で消化・吸収されずに大腸まで達する食品成分です。
食物繊維はおおまかに水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けられ、水溶性食物繊維は、穀類や豆類、果物や野菜のほかに昆布やワカメといった海藻の成分に多く含まれています。
いぶりがっこは水溶性食物繊維です。水溶性食物繊維は、低カロリーで肥満の予防にもなり、糖尿病や脂質異常症、動脈硬化などさまざまな生活習慣病の予防に効果にも期待できます。
また食物繊維は小腸での栄養素の吸収速度を緩やかにし、食後の血糖値の上昇を抑える効果があるため、血中のコレステロール値も低下させて高血圧を予防する効果も期待できるでしょう。
しかし注意しなければならない点があり、食物繊維は極端に摂りすぎるとミネラルなどの吸収を妨げることもあります。いぶりがっこも食べすぎにも注意が必要ですね。
ビタミン
ビタミンとは、人体の機能を正常に保つために必要な有機化合物です。エネルギー産生栄養素に比べ微量ではあるものの、人体の機能を正常に保つため必要な有機化合物となっています。ビタミンの種類は13種類あり、糖質や脂質、タンパク質の代謝を促す栄養素です。
身体に必要なビタミンの量は、ごくわずかで、必要量を合成できないため、ビタミンを含んだ食品から摂取しなければなりません。
ビタミンには、水溶性と脂溶性に分けられますよ。いぶりがっこにはビタミンCやB群が含まれており、ビタミンCにはストレスに対抗するアドレナリンの生成や、ビタミンB群には水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けられるでしょう。
また、皮膚や粘膜を保護してくれたり、美肌効果があるといわれています。
いぶりがっこの食べ方
秋田名物のお漬け物「いぶりがっこ」は噛めば噛むほど燻製の風味が広がり、そのスモーキーで大人な味わいは、そのまま食べてもその他の食品と組み合わせても絶品の味わいです。
現代はさまざまなお料理と組み合わせた新しい食べ方も人気ですが、伝統的には、おにぎりの具やお酒のおつまみとして親しまれていたそうです。
いぶりがっこは、たくあんと同じく大根の漬け物ですが、たくあんとはまた違った深い味わいと独自の食感が楽しめるため、多くの人々を魅了しています。
お好みに合わせてアレンジを加えて、いぶりがっこをおいしくいただきたいですね。そのようないぶりがっこのおすすめの組み合わせは以下の3つになります。
- お酒と一緒に合わせる
- ご飯のお供に
- ポテトサラダやチーズと和える
では、順番に解説していきます。
お酒と一緒に合わせる
いぶりがっこのパリッとした食感、スモーキーで香ばしく、噛みしめるほどに広がるほのかな甘味と深い旨味は、食べたらやみつきになります。ご飯のお供などはもちろん、お酒のあてとしてもおいしく食べられます。
お酒と組み合わせるならおすすめは日本酒。日本酒のやわらかで膨らみのある味わいが、いぶりがっこのスモーキーな味わいを包み込んで、深い余韻をもたらしてくれます。
冷やはもちろん、燗酒や樽酒などとも相性抜群。マヨネーズを添えたり、クリームチーズで和えてもおいしくいただけますよ。
ご飯のお供に
いぶりがっこはシンプルにお漬物としてご飯のお供にもピッタリです。お子様でも食べられますから、おにぎりの具に入れたり、お茶漬けや炒飯にしてもきっと喜ばれるでしょう。
おすすめはいぶりがっことちりめんじゃこの炒飯。ちりめんじゃこの塩気と、大きめにかっとしたいぶりがっこの旨味と食感が相まって絶妙な味わいに仕上がります。いぶりがっこのふりかけなども販売されていますよ。
ポテトサラダやチーズと和える
いぶりがっことの組み合わせで大定番なのがクリームチーズ。いぶりがっこのスモーキーな香りと食感に、クリームチーズのクリーミーな感じに合わせると絶品のおいしさになります。
おすすめはいぶりがっことサーモンのディップ。細かくみじん切りにしたマスカルポーネと、スモークサーモンやいぶりがっこを混ぜただけの簡単スピードメニューです。 ワインやビール、日本酒などのおつまみに最適。パンや野菜スティック、クラッカーにもよく合い、一気にお洒落なおつまみに変身します。おいしすぎてついついお酒も進みますね。
また、いぶりがっことチーズにポテトを加えたポテトサラダもおすすめです。いぶりがっこの独特のスモーキーでコクのある風味が、クリームチーズの酸味やなめらかさと相性ぴったりなのはもちろん、ポテトのほくほくとした食感やマヨネーズとのバランスも抜群です。
さらにトーストやクラッカーとも相性がよく、日常のおかずからお酒のおつまみ、おうちパーティーなどでも活躍できるでしょう。
作り方はゆでたじゃがいもに角切りにしたいぶりがっこ、シュレッドチーズをボウルに加えます。そこへマヨネーズや酢、砂糖や塩を入れ、フォークなどでつぶしながら混ぜていきます。
さらに炒めたベーコンをボウルに加えて混ぜ合わせましょう。シンプルなポテトサラダながらも絶品ですよ。
食べすぎるとどうなる?
お酒のおつまみや、ご飯のお供においしいいぶりがっこですが、塩分量が高めなので注意が必要です。もともと保存がきくように作られたいぶりがっこの塩分量は100gあたり3〜4g ほどです。
そのため、料理に加える際は塩分をいつもより少なくするとちょうどいいかもしれませんね。いぶりがっこはカロリーも低めで 100gあたりのカロリーは85kcal 。 ザラメ糖などを使っているとしても、主原料が大根なのでそこまでカロリーは高くありません。
しかし糖質は100gあたり約14g と漬物の中ではやや多めです。たくあんと比べると約8倍の糖質量となってしまいます。そのためいぶりがっこを過剰に摂取すると、むくみや高血圧にもつながります。
また、動脈硬化・脳出血・心筋梗塞・脳梗塞など命に関わる病気のリスクが高まってしまうので、おかずの塩加減なども調節しながら食べるようにしましょう。
まとめ
いぶりがっことは、秋田県の代表的な郷土料理で、こりこりとした食感とスモーキーな風味が特徴のたくあん漬けのことです。
食物繊維を多く含んでおり、食物繊維には整腸作用や肥満予防、糖尿病、血中のコレステロールの値を低下してくれる役割があります。
シンプルにご飯のお供として食べるのはもちろん、お酒のおつまみやさまざまな料理にも使えます。お酒にはビール、ワイン、日本酒などにもぴったりですね。ほかにもさまざまなレシピがあるので、お好みのレシピを作ってみてはいかがでしょうか。