559-cover.jpg

ハイビスカスは食べられる?植物の歴史から栄養成分まで解説!

|9 min read

最新コミック・乙女系ボイドラ無料試聴

南国の青空に映える鮮やかな花色が魅力的なハイビスカス。見る人の目を引き、ファッションや雑貨のモチーフに取り入れられるなど人気の高い花ですが、食用としても注目されているのはご存知ですか?

本記事では、ハイビスカスの歴史や栄養素について紹介します。

成分からおすすめの食べ方までさまざまな特徴を紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

ハイビスカスとは

559-1.jpg

ハイビスカスはアオイ科フヨウ属に属する植物で、世界各地の熱帯地域から亜熱帯地域に分布している花です。沖縄では赤花(アカバナー)とも呼ばれています。

温暖な地域でのみ栽培しているイメージの強いハイビスカスですが、日本各地でも育てることが可能で、主に鉢植えで栽培されています。寒い時期には屋内へ取り込み冬を越しますが、沖縄などの温暖な地域では庭などでの地植えも可能です。

ハイビスカスはそのほとんどが一日花であり、一つの花の寿命がおおよそ一日となります。しかし毎日新しい花を咲かせるため、比較的長い期間で開花を楽しめるでしょう。

ハイビスカスの品種は数多くあり、その数は一万種近くもあるのが特徴です。大きく分けて「ハワイアン系」「オールド系」「コーラル系」の3種の系統に分けられます。それぞれに適正温度や花の大きさなどの特徴があり、栽培方法も異なります。

ハイビスカスの歴史

ハイビスカスのはっきりとした原産地は不明となっていますが、ブッソウゲが中国南部やインド洋諸島などで自生していたことが起源との説があります。

現在ハイビスカスはさまざまな品種改良が行われその種類は多岐にわたります。またブッソウゲは現在の園芸用ハイビスカスの元となる野生種です。

アオイ科フヨウ属の学名「hibiscus」がハイビスカスの名前の由来となっていることから、「ハイビスカス」はアオイ科フヨウ属を総称する言葉となっています。

日本に渡来した時期ははっきりしていませんが、中国から琉球にブッソウゲが伝わり、1610年頃に初代薩摩藩主島津家久が徳川家康に琉球産ブッソウゲを献上したことが、日本本土への最初の渡来といわれています。

沖縄では古くから薬草として食べられるなど、観賞用のみならず食用としても重宝されてきました。

ハイビスカスの成分

559-2.jpg

ハイビスカス100gあたりの成分は、以下の表の通りです。

栄養成分含有量
エネルギー37kcal
タンパク質0.4g
脂質0.7g
炭水化物7g

低カロリーで低脂質なハイビスカスですが、美容や健康にうれしい以下のさまざまな成分が豊富に含まれています。

  • ビタミンC
  • クエン酸
  • リンゴ酸
  • ハイビスカス酸
  • アントシアニン
  • カリウム

では、順番に解説します。

ビタミンC

ビタミンCはアスコルビン酸とも呼ばれる水溶性ビタミンの一種です。 体内でビタミンCが不足すると疲労や肌荒れを感じたり、免疫機能が低下し健康のバランスが崩れたりします。

ビタミンCは水溶性ビタミンのため、一度に大量に摂取すると余分なものは尿として排泄されてしまいます。摂取したビタミンCが無駄になってしまうので、こまめな適量の摂取が大切です。

クエン酸

クエン酸は疲労物質である乳酸を分解する効果があり、筋肉疲労を改善してくれることから肩こり、腰痛などの改善にも効果的です。また、クエン酸には血液の循環を改善する働きもあり、ドロドロ血液の改善などにも役立ちます。

そのため血流の悪さからくる冷え性やむくみの改善も期待できるでしょう。さらにカルシウム、鉄などのミネラルの吸収も助け、新陳代謝の活性にもおすすめです。

リンゴ酸

リンゴ酸もクエン酸と同じく乳酸を分解し、疲労回復を促す効果があります。どちらも似た働きをする酸ですが、合わせて摂取するとその効果をより発揮できますよ。

その名の通りリンゴをはじめとした多くの果実に含まれており、天然由来の食品添加物としても使用されています。クエン酸に比べリンゴ酸の方がさわやかな酸味を感じられるのが特徴です。

ハイビスカス酸

ハイビスカス酸は消化酵素であるアミラーゼの活性を阻害してくれることから、コレステロール値を下げる作用があります。

また、アミラーゼはデンプンを糖に変える働きをしますが、その働きを阻害することで糖の体内への吸収を抑えられます。そのため体脂肪をつきにくくする効果も期待できるでしょう。

アントシアニン

ハイビスカスの鮮やかな赤色は、アントシアニンを豊富に含んでいます。アントシアニンは強い抗酸化力をもつポリフェノールの一種です。目の健康維持にいいとされるブルーベリーの紫も、アントシアニンによるもの。

ハイビスカスにも同様の成分が含まれており眼精疲労の回復以外にも、白内障などの眼病予防にも効果を発揮します。

カリウム

カリウムには、体内の余分なナトリウムの排泄を促す効果があります。ナトリウムは塩分に含まれるミネラルの一種で、塩分の過剰摂取によって体内のナトリウム濃度が増えると中和させるため体が水分を溜め込みます。これがむくみの原因です。

カリウムは体内の余分なナトリウムを排泄してくれるだけでなく、高血圧症の予防にも繋がります。

ハイビスカスの摂取方法3選

559-3.jpg

ハイビスカスを食用として接種するには、どのようにすればいいのかわからない方も多いでしょう。ここでは、ハイビスカスのおすすめの摂取方法について紹介するのでぜひ参考にしてくださいね。

1.サプリメントで摂取する

手軽な方法としておすすめなのが、サプリメントでの摂取です。サプリメントであれば手間もかからず、体調に合わせていつでも手軽に摂取ができます。

また、クエン酸やリンゴ酸、ハイビスカス酸など酸が豊富に含まれているハイビスカスは、やや酸味の強い食品です。酸味が得意でない方もサプリメントであれば手軽に摂取ができ、継続して摂取しやすいでしょう。

2.ハーブティーとして飲む

一般的にハイビスカスティーといわれているものは、実はローゼルという植物のガクから抽出したお茶です。ローゼルもハイビスカスと同じアオイ科フヨウ属の植物の一種ではありますが、別の植物です。しかし同属の植物であり、ハイビスカス同様の栄養成分を得られます。

市販されているハイビスカスティーの多くは、ほかのハーブなどとブレンドされていることが多いです。鮮やかなルビー色が美しく、しばしばカフェなどのメニューでも見かけることがあります。

3.ゼリーにして食べる

ハイビスカスティーを使用し、ゼリーとして調理する方法です。 濃い目に煮出したハイビスカスティーにゼラチンパウダーを溶かし、冷やし固めるだけの手軽な調理方法です。

またお好みでグラニュー糖や好きな果実を入れるなどのアレンジもできるので、おいしく摂取ができますよ。お子さまと一緒に調理してみるのも楽しいですね。

さっぱりとした口当たりのハイビスカスゼリーは、夏バテ予防などにもぴったりです。ローズヒップと合わせるのもおすすめ。ローズヒップにもビタミンCをはじめ豊富なビタミン群が含まれているため、ハイビスカスと合わせることでその効果がより高まります。

さらにクエン酸はビタミンCの吸収を促進する働きもあり、非常に相性のいい食材です。 ハイビスカスのハーブティーとしては、ローズヒップとのブレンドが王道の組み合わせです。

ハイビスカスで期待できる効果3選

559-4.jpg

ハイビスカスは美容と健康にうれしい成分を豊富に含んでいる食材です。ここではハイビスカスの摂取によって期待できる効果について紹介します。

ハイビスカスに期待できる効果は、以下の3点です。

  • 美容に効果がある
  • 疲労が回復する
  • コレステロール値を下げる

では、順番に解説します。

1.美容効果がある

ハイビスカスに豊富に含まれるビタミンCは皮膚や粘膜の修復を助けるほか、シミを作り出すメラニンの生成も抑制してくれるので、シミ予防にも効果的です。

またビタミンCは肌にハリをもたらすコラーゲンの合成にも必要不可欠な成分のため、美肌とは切っても切れない存在です。

さらに、クエン酸やリンゴ酸が肌の新陳代謝を高め、ターンオーバーを促します。肌荒れの修復も早まり美肌につながります。

またハイビスカスは抗酸化作用のある食材で、酸化による体組織へのダメージにも強いため、細胞を若々しく元気に保てるでしょう。

2.疲労が回復する

ハイビスカスに含まれるクエン酸は、梅干しのおおよそ600倍ともいわれています。その驚異の数値から、ハイビスカスティーをスポーツドリンクとして愛飲しているスポーツ選手や、アスリートの方なども多いでしょう。

クエン酸は疲労物質の元となる血中の乳酸を分解する働きが特徴です。また血流をよくする働きもあることから筋肉痛の緩和にも役立つため、運動をする際にはとくに積極的に摂取したい成分です。

また、ハイビスカスに含まれるアントシアニンは眼精疲労の軽減に効果的。スマホやパソコンによる疲れ目やダメージを癒してくれるので、デスクワークやパソコン作業の多い方にもおすすめです。

3.コレステロール値を下げる

ハイビスカスに含まれるハイビスカス酸は、デンプンを糖に変えるアミラーゼという消化酵素の活性を抑えてくれる働きがあります。それにより体内で生成される糖質が減少するため、コレステロール値を下げる効果が期待できるでしょう。

コレステロール値が下がると、妊娠中毒症の症状である高血圧の改善も期待できることから、妊婦の方にもおすすめの食材といえます。

毒性のあるハイビスカスもある

アオイ科フヨウ属の総称であるハイビスカスには、毒性のある品種もあります。ハイビスカスは毎年新品種が誕生するほどその品種数は数え切れないほどです。

そのため中にはそのような品種も存在しますが、一般的に観賞用や食用とされるハイビスカスは人間には無害であるといえます。

まとめ

ハイビスカスは健康維持や美容にとってうれしい食材です。日頃からの摂取で美容を維持し、生活習慣病の予防にも役立つので、まさに天然のサプリメントともいえるでしょう。日常にハイビスカスを取り入れて、健康的な美しさを保ちましょう。

    Popular recommendations

    See more recommendations