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【世界を味わう】ワインの種類はどのくらい?品種や産地ごとのこだわりを解説!

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これからワインを楽しみたい方や、もう少しワインを深く楽しみたい方にとって、ワインの種類、品種、産地を知っておくと、料理の幅も広がりますよね。

でも、ワインにはどんな種類や品種、醸造法があるのかなど分からないことも多く、何をどう選べばいいか分からなくなってしまうこともあるでしょう。

本記事では、ワインの種類や品種、産地ごとのこだわりなどをご紹介します。初心者向きのニューワールドなワインもご紹介しますので、ぜひ参考にして下さい。

ワインとは

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ワインとは、ブドウを原料とした醸造酒のことです。醸造酒とは、お酒の基本的な作り方の一つで、その歴史は非常に古く、人類が親しんだ最古のお酒ともいわれています。昔は貴重な食材として保存されていたぶどうが自然につぶれ、そのぶどうの果汁が発酵しアルコールを含む液体としてできあがったのがワインといわれています。

ぶどうは穀物を原料とする日本酒やビールとは違い糖分や果汁を含んでいるため、アルコールを作る時に必要な「糖化」をさせる工程や、水を使用することもありません。そのため、収穫したぶどうの品質がそのままワインの品質となります。

ワインができるまで

ワインは原料であるぶどうの糖分が酵素と反応し、アルコールと炭酸ガスに分解されて作られます。ワインの種類によって工程は異なりますが、基本的な作り方としてはワインの原料となるぶどうを粉砕(または圧搾)し、その果汁をアルコール発酵させます。そして発酵させたものを樽に入れ熟成させてからろ過し、最後に濁りを除いたら完成になります。

また、ワインを蒸留したものがブランデーになります。ワインの原料であるぶどうは「ミネラル」「カリウム」「カルシウム」「リンゴ酸」「クエン酸」「酒石酸」などが含まれているのが特徴。赤ワインに含まれている「酸」や「タンニン」は肉料理などのお料理との相性がよいとされています。

ワインの主な産地

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ワインが作られている主な産地は、その原料となるぶどうを多く収穫している国や地域が多くヨーロッパを中心に日本でも作られています。現在は、その美味しさの人気から、世界中で生産されるようになっています。

良質なワインを醸すぶどうを作るには生育条件があり、平均気温が10〜20℃、夏場に十分な日照りがある、北緯30〜50度、南緯20〜40度に当たる地域などです。それぞれの国の気候などによって品種もさまざま。たくさんの個性あるワインが造られています。

ここからは、世界の有名なワインの産地6ヵ国の「フランス」「イタリア」「ドイツ」「ポルトガル」「スペイン」「日本」をピックアップして詳しくみていきましょう。

フランス

ワインといえばフランス。ワイン造りでの歴史と伝統のあるフランスは、世界的に最も有名なワイン大国です。その生産量は世界の20%を締めており、品質面でもトップクラスです。

ボルドー地方やブルゴーニュ地方は2大産地として知られ、世界的に有名なシャンパーニュ地方ではスパークリングワインを醸造しています。

これらはフランスの3大ワイン生産地と呼ばれており、中でもブルゴーニュで作られるワインは日本人に非常に愛されているワインの1つです。

その他にも「コート・デュ・ローヌ」「南フランス」「ロワール」「アルザス」など、その土地の地形や気候、品種や醸造方法でその土地ならではの特徴のワインが醸造されています。

イタリア

フランスと同じく世界的なワインの生産量を誇るイタリア。ワインの生産量は、フランスに匹敵するほどです。消費量については世界第1位。ワイン用のぶどうの品種だけでも約300種類もあります。

イタリアは、地中海性気候の特徴である温暖で日照時間が長いことから、ぶどうが完熟しやすく、国土全体がぶどうの栽培に適しています。

そしてイタリアのワインは多様性が魅力。イタリア中部に位置するトスカーナ地方は、赤ワインが多く造られており、自由な発想で高品質なワインが特徴です。

他にも「ピエモンテ・ヴェネト・ロンバルディア」「トレンティーノ・アルト・アディジュ」「フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア」などが有名。湿気を嫌うぶどうにとって最適な地方であり、名醸地とされています。

ドイツ

ワインはさまざまな種類があり、その中でもドイツは世界的にも珍しい白ワインを主に生産しています。

遅摘みの糖度の高いぶどうから作られる高級な白ワインは、川辺近くの急斜面の畑から作られているのが特徴。それらはライン川を中心にドイツの北限地にまで続いています。

ドイツで作られるワインの中で最もポピュラーな品種のリースリングは、ドイツの全栽培地の22%を占めています。

収穫時期によって味が変わり、フレッシュな果実味を味わえる辛口テイストの「トロッケン」や中辛口の「ハルプトロッケン」、食中酒としてもぴったりな、濃厚な味わいの貴腐ワインが楽しめるでしょう。

ポルトガル

ヨーロッパの西端に位置するポルトガルでは西は大西洋、南は地中海の影響ということもあり、気候や土壌はワイン造りに適しています。原料のぶどうの栽培に適しているため、国のほぼ全域でワインが作られています。

ポルトガルで栽培されているぶどうの品種は250種類以上もあり、その中でも最も有名な品種は「ヴィーニョ・ヴェルデ」です。

また世界3大酒精強化ワインとして称される「ポートワイン」「マディラワイン」フレッシュでフルーティな味わいの微発砲が特徴の「ヴィーニュヴェルデ」が有名。

そのほかにも「ドウロ」「バイラーダ」「マディラ」などの産地から個性豊かなワインがたくさん生産されています。

スペイン

スペインではほぼ全域でぶどうを栽培しており、その面積は国土の約30%に当たり世界第1位。生産量についてはフランス、イタリアに次ぐ世界第3位のワイン大国です。

中でもスペイン北部や地中海側のバルセロナ近辺、カタルーニャ地方で作られる「ガヴァ」と呼ばれるスパークリングワインは、シャンパンと同じくクリーミーな泡が特徴的。

手頃な値段で購入できるので、とても人気があります。また海岸地域では「プリアラート」が有名です。その他にもマドリード近辺の「リオハ」、内陸部の「リベラ・デル・デュエロ」南部のアンダルシア地方では酒精強化ワインの「シェリー」の生産地も有名です。

日本でもワインは作られている

日本でもワインは作られています。その産地は北海道から沖縄まで広い地域でつくられており、中でも代表的なのが山梨。その他に長野、山形、北海道が有名で、これらは「4大産地」と呼ばれています。

山梨で栽培されている品種を使ったワインは「甲州ぶどう」「マスカット」「ベリーA」を使用しており、とても高い人気を誇っています。

ちなみに国産ぶどうで造られたワインを「日本産ワイン」と呼んでおり、輸入したぶどうを原料に造られたワインを「国産ワイン」と呼んでいます。

ワインで使われる代表的な品種

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ワインの品種はワインのラベルの表に書いてあることが多く、そこに生産者、産地、ヴィンテージなどが記載されています。ワインは生産される土地の気候や土壌、醸造方法によってさまざまな味わいになります。ここからは世界を代表するぶどう品種「シャルドネ」「ソーヴィニヨン」「カベルネソーヴィニヨン」「メルロー」「ガメイ」について詳しく見ていきましょう。

シャルドネ

シャルドネは、ブルゴーニュ地方のマコネ地区が発祥の品種で、世界各国で栽培されています。別名「白ワイン品種の女王」とも呼ばれており、シャルドネから造り出されるその国の気候や土壌などの環境によってさまざまな味わいになるのが特徴です。

例えば、冷涼な産地ではハーブやレモンのようなフルーティーですっきりとした酸味が印象的なワインに。対して温暖な産地では、パッションフルーツなど完熟した果実のような味わいになります。

また、発酵や熟成によってナッツやバター、バニラの香りが出ることも特徴的ですね。その変化が「女優のよう」と表現されており、シャルドネはとても魅力的な品種となっています。

ソーヴィニヨンブラン

ソーヴィーニヨンブランは、世界でも広く栽培されている人気の白ブドウ品種です。特に有名なのが、フランス、ロワール地方のサンセール、ニュージーランドのマールボロで有名な産地となっています。

ソーヴィニヨンブランは、フランス、ボルドー地区が原産とされており、白ぶどうの中ではシャルドネに次いで世界第2位の生産量を誇っています。

ソーヴィニヨンの特徴は、柑橘系果実のフルーティーでシャープな味わい。どのような料理とも合わせやすく、特に夏場に多くの人々から選ばれています。

またソーヴィニヨンでもすっきりとしたテイストのものであったり、リッチなテイストのものもあり種類もさまざまです。

カベルネソーヴィニヨン

世界中で栽培され、日本でも人気の赤ワイン用品種の代表格である「カベルネソーヴィニヨン」。原産地はフランスのボルドー地方で、特徴はタンニン(種子に多く含まれる渋み成分)がしっかりとして色も濃く、典型的なフルボディタイプであることです。

長期間熟成することによって更に円熟味が増し、他にはない優美で複雑な風味が生まれます。「赤ワイン品種の王者」と呼ばれることもあり、高い評価を得ている銘柄もあります。まさに豊かな味わいの魅惑の品種となっています。

メルロー

メルローは、フランス、ボルドーの右岸(サンテミリオンやポムロール)地方が原産の赤ワイン用ぶどう品種です。

同じ赤ワイン品種のソーヴィニヨンと比べると早熟なぶどうで、カシスやブラックベリーなどの濃い味の果実やスパイスの香りが特徴。シルキーな滑らかな果実の味わいが世界中の人々から支持を得ています。

メルローはフランスの他にもイタリア、カリフォルニアなど世界各国で栽培しており、日本でも栽培されている注目の赤ワイン用ぶどう品種となっています。

ガメイ

ガメイといえばボジョレ・ヌーボーで有名なぶどうの品種です。日本でもボジョレ・ヌーボーブームによってガメイという品種が知られるようになりました。

ガメイはフランスのブルゴーニュ地方、ボージョレ地区を中心に栽培されている赤ワイン用黒ぶどう品種です。

ガメイの味の特徴は、果実味が豊かであることです。フレッシュですっきりとした酸味があり、滑らかなのど越しで上質な飲み口。実味の他にほのかに胡椒の香りがするのも特徴です。また驚くほど長命なワインであることでも知られています。

ワインの基礎を知って食事をさらに楽しもう!

シャルドネやソーヴィニヨンなどの品種を使った白ワインは、柑橘系やハーブの香りがあり、飲み口もフルーティーですっきりとしているのが特徴です。白ワインのような酸味のあるワインには、カルパッチョのような魚を使用した料理が適しています。

またガベルネソーヴィニヨンやメルロー、ガメイなどの品種を使った赤ワインは重厚感や渋みコクの強さのことが強く、主に肉料理などによく合います。

ワインは料理を組み合わせることによって料理の美味しさを引き立たせます。好みのワインを見つけたらそれに合う料理を用意し食卓に彩りを与えてみましょう。

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