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【母なる穀物】スーパーフード「キヌア」の驚きの効果や成分を紹介!

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世界中で話題のスーパーフード「キヌア」をご存じですか?健康に効果的といわれているものの、どのような成分が入っているのか、毎日の生活にどうやってとり入れればいいのか、使い方が難しいですよね。

本記事では、キヌアの効果や成分について紹介します。

キヌアの種類から栄養成分、活用法など詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。

キヌアとは?

キヌアとは、ヒユ科アカザ亜科アカザ属の植物で、アンデス地方の全ての国に生息し、古くからその地の人々の主食として食べられている穀物です。

冷涼少雨の高山地でも育ちやすく、古代インカでは「母なる穀物」と呼ばれ、現代でもその栄誉成分の豊富さから、「完全栄養食」とも呼ばれています。

国連総会では2013年を「キヌア国際年」と定め、気が問題や貧困問題、栄養失調の撲滅に貢献する植物として公式で認定されています。

NASA(アメリカ航空宇宙局)でも宇宙食として指定されているほど栄養価の高さが魅力の食品です。

あわやきびに似た形状でプチプチとした食感とほのかな甘みを持ち、グルテンを含まないため、グルテンフリーや小麦アレルギーの方向けにお米の代替品としてやダイエット目的の方に親しまれています。

キヌアにはさまざまな種類があり、代表的な種類は「白キヌア」「赤キヌア」「黒キヌア」の3つです。

白キヌアはキヌアの中でも一般的で苦味が控えめで柔らかい食感で初心者にも食べやすい種類です。

赤キヌアは色が鮮やかで白キヌアよりもやや歯応えがしっかりとしているのが特徴で、サラダに添えて食感のアクセントにしたり、デザートに添えて彩りをよくしたりできます。

黒キヌアは赤キヌアと同じく歯応えがあり、3つの中でもキヌアの風味を最も感じられます。ポリフェノールの含有量も最も高いので、健康面を気にしている方におすすめです。

キヌアに含まれる成分

完全栄養食といわれているキヌアですが、一体どのくらいの栄養素を持っているのでしょうか。ここでは、代替として用いられている白米と比較して解説します。

100g当たりキヌア白米
エネルギー344kcal342kcal
タンパク質13.4g6.1g
脂質3.2g0.9g
炭水化物69g77.6g
食物繊維6.2g0.5g
4.3mg0.8mg
カリウム580mg89mg

上記の表のように、カロリーは同じなものの、タンパク質の量や食物繊維、鉄やカリウムなど体に必要な栄養素がお米と比べて倍以上含まれています。

また、植物性食材に少ないといわれている必須アミノ酸を豊富に含んでいるので、ビタミンやミネラル、食物繊維などが不足しがちな現代人にもぴったりな食品です。

キヌアの栄養素と効果

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「完全栄養食」といわれているキヌアにはどのような効果があるのでしょうか。キヌアに含まれる効果は以下の4点です。

  • 便秘解消
  • 美容効果
  • ダイエット効果
  • 生活習慣病の予防

では、順番に解説します。

便秘解消

キヌアには白米の6倍もの食物繊維が含まれており、便秘解消に効果的です。食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、キヌアにはその2つの栄養素がバランスよく含まれています。

不溶性食物繊維は水に溶けにくく、胃や腸内で水分を吸収して膨らみ、便の量を増やす働きがあります。一方で水溶性食物繊維は水に溶けやすく、便を柔らかくして排便までスムーズにさせる効果が特徴です。

これらの作用によって便通をよくし、腸内環境を整えることができるうえ、腸内環境がよくなると、代謝も上がるので、より健康的な体になれます。

また、食物繊維には体内の糖やコレステロールの吸収速度を緩める働きがあり、少量でも満腹感が得られるので、ダイエットにも効果的です。

美容効果

キヌアに豊富に含まれているカリウムには、体の水分量を調節し、むくみ予防の効果があります。

米にはグルテンというむくみの原因となる成分が含まれていますが、キヌアにはグルテンは含まれていないため、摂取してもむくまないうえ、カリウムの含有量も6倍以上あるため、スタイルアップに貢献する食品です。

またビタミンBとEによって肌荒れを防ぎ、改善する効果が期待できたり、タンパク質によってコラーゲン生成を促進したりと、美肌効果が得られます。

キヌアにはほかにもケルセチンやケルフェノールといった抗酸化作用のある2種のフラボソイドによって老化の抑制や肌のハリつやを向上させられるので、アンチエイジング効果も期待できます。

また穀物の中でも鉄分が多く、赤血球を作る働きのある葉酸も豊富に含まれており、貧血予防におすすめなので、貧血や更年期に悩んでいる方は積極的に摂取していきましょう。

ダイエット効果

キヌアは食品の中でも低GI値の食品とされており、ダイエットにおすすめです。GI値とは、食後の血糖値の上昇度を示す指数で、GI値が高いと血糖値が急上昇し、低いと緩やかに上昇するという仕組みです。

血糖値が急上昇してしまうと、糖尿病や肥満のリスクがあり、GI値が低いものほど、ダイエット向けの食品となっています。

また、キヌアにはビタミン群やミネラルも豊富に含まれており、エネルギーの代謝を促進するのが特徴です。

ビタミンB群は糖質を燃やしエネルギーに変える効果があり、特にビタミンB2は脂質といった体内の余分な脂肪をエネルギーに変換する働きがあります。効率的に脂肪燃焼ができるため、ダイエットに積極的にとり入れていきたい食品です。

生活習慣病の予防

キヌアに含まれている不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを減らして総コレステロール値やLDLコレステロール値を下げる働きがあるので、動脈硬化や心筋梗塞、心臓病といった生活習慣病を予防する効果が期待できます。

不飽和脂肪酸は一般的に酸化しやすいといわれていますが、キヌアに含まれているオレイン酸とリノール酸はその中でも酸化しにくいといわれる栄養素です。

オレイン酸は体内の善玉菌を減らさず悪玉コレステロールのみを減らす働きがあり、リノール酸は体内で合成できない栄養素で、食事からでしか摂取できない必須脂肪酸となっています。

キヌアの注意点

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健康にさまざまな効果が期待できるキヌアですが、とり入れ方にも注意が必要です。キヌアをとる上で注意しなければいけない点は以下の2点です。

  • 食べ過ぎ
  • アレルギーに注意

では、順番に解説します。

食べ過ぎ

キヌアに含まれる食物繊維は便秘解消やダイエットに効果的ですが、摂取しすぎには注意が必要です。特に不溶性食物繊維の割合が多く、とりすぎてしまうとお腹が張ってしまう可能性があります。

ほかにも、カリウムの量も多く腎臓に疾患のある方がとりすぎてしまうと健康面に影響を及ぼす危険性や、カロリーも高いので食べすぎてしまいかえって太ってしまうといったさまざまなリスクも懸念されます。

たくさん摂取すればいいということではなく、健康的な体になるためにも、1日の摂取量を決めて摂取するようにしましょう。

アレルギーに注意

多くの方の健康面にいい影響を及ぼす一方で、一部の方々にアレルギー反応が起こる可能性があります。これはキヌアに含まれるタンパク質に対して起こる反応で、蕁麻疹やひどい場合は呼吸困難などの症状が起こります。

また、キヌアの表面についているサポニンという苦味成分も人によっては吐き気を引き起こすリスクがあるため、使う前に洗浄を十分に行うことが必要です。

これらの症状を踏まえ、キヌアを初めて食べる場合や、アレルギーを持つ方が摂取する場合は、十分に注意し、体に違和感があれば、すぐに食べるのをやめましょう。

摂取量の目安

キヌアを食べすぎてしまうと体調不良や、肥満の原因にもなってしまうので、キヌアの1日の摂取量は20g(加熱後は100g)を目安に摂取するようにしましょう。

キヌアの食べ方

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キヌアはお米の代用として主食にしたり、サラダやスープに加えたりとさまざまなアレンジができます。キヌアのおすすめ調理法は以下の3点です。

  • 炊く
  • 茹でる
  • お菓子の材料として

では、順番に解説します。

炊く

キヌアそのものにはクセはなく、コンソメや中華だしといったスープと一緒に炊くと、風味豊かに仕上がります。また、炊飯器での調理も可能なので、ほかの食材と合わせて、お米のように炊き込みご飯風に仕上げることも可能です。

茹でる

キヌアを茹でてサラダやスープのトッピングにもおすすめです。しっかりと洗って表面のサポニンという苦味成分をとり除いたあと、沸騰したお湯でコトコトと茹でます。芯がなくなったあと、少し蒸らすとふっくらとした仕上がりになります。

茹で上がりは透明感があり、輪のような白いひげが出てくるので、それを目安に茹でましょう。茹でるのが面倒な場合はレンジ加熱も可能で、水の入ったボウルにキヌアを入れ、芯がなくなるまで加熱すれば完成です。

お菓子の材料として

キヌアは主食やサラダだけでなく、スイーツにも利用できます。キヌアをローストし、ミキサーでパウダー状にしてから生地に練り込むことでキヌア特有の食感を抑え、小麦粉の代わりに利用できるのでおすすめです。

もちろん、食感を生かしたいという方は、そのまま生地に練り込むなどさまざまなアレンジができるのでレシピの幅が広がります。

キヌアの保存方法

未開封のキヌアであれば、常温で保存ができるため、賞味期限内に食べるようにしましょう。一方、開封後のキヌアは冷蔵し、早めに使い切る必要があります。

キヌアは、栄養価が高いことから他の雑穀類よりも虫がつきやすいという特徴があるため、ジッパーなど密閉容器に入れ、なるべく真空状態にしてから冷蔵庫に保存するようにしましょう。

加熱調理後のキヌアは冷蔵では、2〜3日、冷凍では2〜3週間の保存が可能です。冷凍から解凍する際は、常温解凍や、電子レンジでの解凍ができます。

スーパーフード「キヌア」で健康的な生活を心がけよう!

完全栄養食といわれるキヌアは、美容効果や生活習慣の予防など、体にうれしい効果がたくさんあり、日々の調理にもとり入れやすい食品です。

作るのが面倒という方でも、コンビニやスーパーでもキヌアを使ったお菓子や食べ物が販売されているので、キヌアを積極的に摂取して健康的な体づくりをしていきましょう。

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