ふんわり食感がたまらないパンやホットケーキ。そんなふんわりしたお菓子など作る時にかかせないのが、ベーキングパウダーです。
しかし、いざ作ろうとしたらベーキングパウダーがない!なんてことありますよね。ベーキングパウダーの代わりに何かあれば・・・。
そこで活用できるのが、重曹なんです。重曹は、掃除に使われたりと知っている方も多いですよね。
この重曹が、ベーキングパウダーの代わりをしてくれるんです。レシピに使う場合、食べても大丈夫な食用の重曹を使います。(タンサンという名前で売られていたりします。)
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Contents
ベーキングパウダーの代用に重曹を使う時の量は?
では、ベーキングパウダーの代わりに重曹を使う場合の分量についてみていきましょう。
ベーキングパウダーを、重曹に置き換える場合は使う分量に注意が必要です。
実は、ベーキングパウダーの大さじ・小さじと重曹の大さじ・小さじのg数は違うんです。
□ベーキングパウダーの場合
大さじ1⇒約12g 小さじ1⇒約4g
□重曹の場合
大さじ1⇒約16g 小さじ1⇒約5g
どうでしょう。大さじ1になると、その差約4gも。
もし、レシピ通りベーキングパウダーの分量通り重曹に置き換えてしまうとg数が変わってしまい、出来上がりが変わってきてしまいますよね。
味も重曹の苦みが強くでてしまったりと、失敗のもとになってしまいます。
なので、もしもベーキングパウダーの分量を重曹に置き換える場合は、レシピの半分の量にしましょう。
例えば・・・
ホットケーキを作るのに小麦粉100gに対し、ベーキングパウダーであれば4g入れるレシピの場合は、重曹を半分の2gまたは1,5gほどにしてみましょう。

□重曹で!簡単で優しい味のホットケーキ
材料 小さめ3枚分
卵 1個
砂糖 30g
牛乳 100g
小麦粉 100g
重曹 2g
サラダ油 15g
作り方
➀計りの上にボウルを置いて、材料を卵⇒砂糖⇒牛乳⇒小麦粉⇒重曹⇒サラダ油の順に入れて、よく混ぜます。
➁弱火でプツプツしてくるまで焼いて、ひっくり返し、裏も焼きます。

ベーキングパウダーの代用に重曹を使った時の仕上がりはどうなる?
何か違いはあるのか、両者でパウンドケーキを作った場合の比較をしていきます。
□ベーキングパウダーの場合
- 焼き上がり⇒乳白色
- 食感⇒しっとりしている
- キメ⇒きめ細かい
- 味⇒ケーキ等そのものの味で、違和感はない
★全体的にふんわりと仕上がります。
□重曹の場合
- 焼き上がり⇒黄色味が強め、色濃いめ
- 食感⇒パサつきがある
- キメ⇒やや粗い
- 味⇒後味に苦みがある
★全体的に重めに仕上がります。
どうでしょう。両者の仕上がりには、いくつか違いがみられます。
ベーキングパウダーは、ふんわりとしていて味も素材そのものの味を邪魔しません。重曹は、重めの仕上がりになり後味に少し苦みを感じることもあります。
ベーキングパウダーも、重曹も「生地が膨らむ」という点では同じなので、膨らむという目的で考えればベーキングパウダーの代わりに重曹を使うことは問題ありませんね。
しかし、ベーキングパウダーの時の様にふんわりしっとりと仕上げたい、という目的で重曹を代用すると、あれ?失敗しちゃったかな?と感じるかもしれませんね。
レシピに向き不向きも…
また重曹の味は少し苦みがありますし、ベーキングパウダーを重曹で代用するには、レシピに向き不向きがあります。
例えば・・・
ホットケーキやどら焼きの様なもっちりとさせたい、しっかりとした仕上がりにしたい様な和菓子、お菓子作りに向いていますよ。
逆に、カップケーキやパウンドケーキなどふんわりさせたいなと思うお菓子にはあまり向いていないかもしれませんね。
ですが、もっちりとしたしっかりとしたケーキが好きという方は重曹で代用してみてもいいですね。

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ベーキングパウダーと重曹の違いとは?
そもそも、ベーキングパウダーと重曹の違いは何なのでしょうか?
膨らむという点では同じなのですが、両者の違いについてご紹介していきます。
□ベーキングパウダー
別名「ふくらし粉」と呼ばれています。
その名の通り、膨らませるための粉「膨張剤」なのでパンなどによく利用されるのがベーキングパウダー。薄力粉の様な細かい粒子の粉です。
ベーキングパウダーは、「重曹」+「重酒石酸カリウム」+「炭酸アンモニウム」を混ぜて作られたもの。そうです、ベーキングパウダーには重曹が使われているんですね。
ベーキングパウダーで生地が膨らむのは、「水分に反応」する炭酸ガスの働きによるものです。
さらに熱に反応し、この働きが加速してしまうので生地を寝かせてしまうと膨らまなくなってしまうんです。
そのため、ベーキングパウダーを使って作った生地は寝かせず、すぐ焼かないと失敗してしまうので要注意です。また、生地が膨らむ時は縦方向に膨らんでいきます。
□重曹
「ベーキングソーダ」や「タンサン」と呼ばれることもあります。加わっているのは、「炭酸ナトリウム」のみ。
重曹は、ベーキングパウダーの材料にもなります。この重曹だけでも、膨張剤としての働きをしてくれるんですよ。形状は、砂糖の様なサラサラとした粉です。
ベーキングパウダーとの違いは、「加熱」しなければ膨らまないという点。
また、もうひとつの違いは膨らみ方です。ベーキングパウダーとは違い、重曹の場合は生地が横方向に膨らむんですよ。
ベーキングパウダーには、重曹が含まれていて元は同じものからできています。
そこから、ベーキングパウダーには違う材料が加わることでそれぞれに違いがでてきます。
膨らみ方から、何で膨らむかという仕組みにも違いがあります。

まとめ
今回は、ベーキングパウダーの代用に重曹を使う場合の分量や仕上がり、違いなどをご紹介しましたが、いかがでしょうか?
膨らませるといった目的で使用されるのであれば、ベーキングパウダーの代わりに重曹を使えますし、その反対も可能であると言えますね。
しかし、お互いに膨らみ方の性質や仕上がりにも違いがありました。分量に関しても、同じ分量をそのまま使ってしまえば失敗してしまう可能性が高まります。
仕上がりの違いからも、レシピに向き不向きもあります。自分はどの様な仕上がりにしたいかで、重曹を代用として使うかを判断していただければと思います。
皆さんも、今回の内容を参考にぜひ美味しいお菓子やパンを作ってみてくださいね♪